『おまえたちは、なぜ庇う』というガオの問いかけがあります。※四番より
ここから、夜に対する仭(日本人)とガオ(イギリス人)の考え方の違い。
はたまた、大暮先生の思想が見えてきます。
目次
『夜』もこの星の一部
メリメリの一件でガオを問い詰めるフユ。
そこで気づかされたのは、『夜』ですらこの星の一部であり、我々の一部であるということ。
ガオの母親の言葉にあるように、『夜』が異常気性になるのは原因がある。
その原因が『この星の声を聴かずに滅ぼしかけている』ということ。
つまり、『夜』が襲ってくるのは地球の叫びであり、我々に対する警告なのかもしれません。
過去作品にも見られる思想
こういった考え方は『一は全、全は一』のように鋼の錬金術師でも語られる宗教的な思想が元になっています。
実は、大暮先生の過去作品の中でも似たような話が出てきます。
こちらは『天上天下』より。
主人公の宗一郎が、母親より力の本質を諭されるシーン。
そこで語られるのは『然は個』つまり『全は己』でもあるのです。
まさに、『自分は世界の一部であり、世界もまた自分の一部である』ということ。
語られる内容は、今回の灰仭巫覡の世界観と同じであり、大暮先生が紡ぎ続けてきたテーマでもあるのです。
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